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2023.07.25
夏季休業のお知らせ
こんにちは。一日に何十回も口にしていますが、毎日ほんとうに暑いですね。自分が小学生だった頃、夏休みはこんなに暑くなかったと思うのですが…。実際、私が中学生になるまで、実家にはエアコンがありませんでした。今では信じられないですよね。家にいても熱中症になる危険性がありますから、皆さん、室内でも水分補給をしっかりしてくださいね!
さて、そんな暑~い夏がやってくるたび、思い出して見返すドラマがあります。今回はそのお話をさせていただきますね。涼しい部屋で、ゆるりと読んでいただければと思います。
2003年に放送されていたドラマ「すいか」をご存知でしょうか。今から20年前(!)のこのドラマ、知る人ぞ知る名作だと個人的には思っているのですが…。放送当時はあまり話題にならず、視聴率こそ振るわなかったものの、後に高い評価を得て「向田邦子賞」を受賞。いまだに根強いファンがいるドラマです。もちろん私もそのうちの一人で、DVDボックスも持っています^^
簡単にあらすじを紹介しておきます。
信用金庫のOL基子(小林聡美)は、34歳で独身、実家暮らしで煮詰まり気味。ある日、同僚の馬場ちゃん(小泉今日子)が突然三億円を横領して逃走します。それを機に基子は「ハピネス三茶」という賄いつきの下宿に引っ越し、大家の娘ゆか(市川実日子)、売れない漫画家の絆(ともさかりえ)、大学教授の崎谷(浅丘ルリ子)らとの暮らしを始めます。
お話はこのハピネス三茶を舞台に、それぞれの日常に起きる出来事を丁寧に描いています。
…と書くと、よくあるほっこりしたドラマかな?と思われるかも知れませんが…、そうではないんです!
同僚の横領事件というスキャンダルな出来事。でもドラマはそれを本当に重要な「事件」としては描いていません。
基子が会社をズル休みしてみたり、中学生の頃から続けていた100円玉貯金を使い切ったり、絆ちゃんがメロンを食べている父親の背中を目撃したり、ゆかちゃんがようやく棒アイスの「はずれ」を出したり…。
そういう一見大したことない(ような)出来事が、当人たちにはずっと重要な事件として描かれ、彼女たちはそれぞれにとっての地味な大事件を必死に生きようとします。この「地に足のついた感じ」が好きなのかもしれません。もちろんドラマなので、日常と非日常が絶妙なバランスでミックスされていて、そこがまた「すいか」をより魅力的にしています。
人生は同じような毎日の繰り返しです。それでも私たちは小さな決断を積み重ねながら、より良く生きていこうとしているはずです。時には大きな決断を迫られることもあり、そこでは「自分の意志で自分の未来を選びとる力」が必要になってきます。
これ、このコラムでも散々書いてきている、「より良く生きる」「主体的に生きる」ことと同じなんじゃないかな?と思ったのですが、少し強引でしょうか。
最終回で基子が、自分の意思と責任で人生を選択するシーン。これはぜひ見ていただきたいです。誰のせいにもできない、しない。ただ日常に流されるままに生きてきた基子が、人との関わりを通して変わっていく姿に、とても勇気をもらえます。
そう、ドラマで描かれる登場人物たちの関わり方、これも素晴らしいのです。
教授の言葉に励まされる基子、その教授の悩みはゆかちゃんの記憶によって救われるし、人との関わりが苦手な絆ちゃんも、ある時から止まってしまった時計の針を進ませようとする…。
「人との関わりによって、人は成長する」というのは、KAKAが大切にしている考えの一つですが、このドラマはそこをとても丁寧に描いていて、毎回何かしらの気づきがあります。
それから、下宿先の「ハピネス三茶」は、佇まいもインテリアも素敵なんですよ!
朝晩みんなで囲む食卓。「日常の暮らし」を生きる事の尊さを感じます。
隅々までチェックしたくなる台所。グリーンが見えるのがいいですね。
ハピネス三茶には縁側や中庭もあるようです。
三軒茶屋の賄いつき下宿。お家賃はいったいいくらなんでしょうか…。
他にもこのドラマの見どころはたくさんあります。
毎回飛び出す名言の数々、母と娘の関係性、おいしそうな料理、絆ちゃんとゆかちゃんのカラフルなファッション。刑事役の片桐はいりさんや、バーのママ、もたいまさこさんもいい味を出しています!
ここで語りつくすことはできないので、ぜひ一度は見ていただきたい作品です。夏の灼けつくような雰囲気、でも永遠ではない、いつか終わりがくる切なさのようなものも感じられる、大好きなドラマです。
KAKAのオーナーさまやお客さまには、気に入っていただけるかな?と思いご紹介させていただきました。
皆さんも、おすすめの作品がありましたら教えてくださいね!
それではまた。西三河を中心に、安城市・刈谷市・高浜市・岡崎市・西尾市で注文住宅、新築一戸建てを手掛けるKAKAの今井でした。