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2023.04.19
【対談】ジミーさんに聞く、北欧のハナシ①
こんにちは。4月も最終週となりましたね。GW目前だというのに寒い日が続いていますが、皆さん体調は崩されていませんか?
さて、今回は前回に引き続き、ジミーさんとの対談の後半をお送りします。
ジミーさん(以下J):本当にここは北欧にいるみたいですね。
KAKA(以下K):朝、外に出ると最高に気持ちがいいです。この感覚を知ったら、みんな手に入れたくなるし、自分たちもやってみようと思うんじゃないかな?
この前Googleアースでヨーテボリの街並みを見ていたんですよ。きれいですよね。木がたくさんで、家も中庭があってテラスがあって。どこを見ても癒される。頑張らなくていいよ、大丈夫だよって言われてるような雰囲気がありました。
日本だと、街を歩いたらネオンがギラギラしていて、看板だらけで、疲れちゃう。ごちゃごちゃしていて楽しくないんですよね。
J:色もないですよね。街がグレーっていう感じがします。
日本は、まずは働く時間を少なくしないと、こういうKAKAのような場所は作れないと思います。疲れていたら、そんな気も起らない。めんどくさくなると思います。
K:心に余裕がないんですよね。
フィンランドに行ったとき印象的なことがあって。アルヴァ・アアルトの博物館のスタッフさんたちが、朝の5時や6時くらいからガラス張りの建物の中でコーヒーを飲んでいるんです。それがすごくかっこよくて。早く出社して、さくっと終わらせて早く帰るんでしょうね。いいなと思って。日本だったら5時に来ても夜の10時11時まで働いちゃう。それが普通になってる。
J:北欧人は、家族の時間を大切にしています。食事はできるだけ一緒に食べるようにしていますね。金曜の夜の定番はタコス。日本でいうカレーみたいな感じです。土曜日は家族で出かけて、日曜日は家でゆっくり過ごします。
K:日本だと、朝起きたらお父さんはもういなくて、子どもが寝たあとに帰ってきたりする。お父さんの顔を見るのは週に1回2回とかざらにあります。久しぶりに見た、みたいな。
J:やばいね。ありえない!
スウェーデンでも、たとえば空港で働いていたりするお父さんは生活リズムがズレるけど、会える時間を大事にしています。子どもたちは夜ご飯を先に食べておいて、お父さんが帰ってきたらみんな集まって、そこで会話します。お父さんと過ごす時間も大事。お母さんと過ごす時間も大事。
K:おじいちゃんやおばあちゃんとの時間はどうですか?
J:おばあちゃん家に行ったり招いたりしてフィーカをします。コーヒーを飲んでクッキーやケーキ、シナモンロールを食べて。週に1、2回は会いますね。
K:すごい多い! 日本だと下手したら一年に2回とかです。それもお年玉をもらうのが目的だったりして(苦笑)。
J:信じられないです。自分は、日本に来てからおじいちゃんたちに会えないのがすごく寂しいんです。この前スウェーデンに帰ったんですけど、毎日おじいちゃんたちに会っていました。毎日みんなで集まってフィーカ。それを大事にしないと、次いつスウェーデンに帰れるか分からないので。
K:日本人は、主体的に会いにいくとか、そういう部分が希薄なのかな。KAKAは、人との関わりの中にこそ大事なものがあると思っていて。北欧も日本も優しい国。そこは似ているのに何が違うのかなって考えたら、文化の差なのかなって。あともう少し家族の時間を大切にするとか、そういう意識がつけば変わるはず。人との関わりの部分でも、自分から動けばより豊かな人生になっていく。そういうことをKAKAから少しでも発信していきたいと思っているんです。
北欧では小さいころからそういう意識が刷り込まれているのかな。親や、おじいちゃんおばあちゃんがやっているから自分もやろう、って自然に思うのかな。そう考えると、習慣とか伝統、家族文化って大切ですね。
KAKAは家を売りたいわけじゃなくて、豊かな暮らしの時間を届けたい。その想いが、ジミーさんと話していっそう強くなりました。ありがとうございました!
J:ありがとうございました。
いつもこちらの目をしっかり見て、穏やかに話してくれるジミーさん。質問にも丁寧に答えてくださいました。
似ているところもあれば、ぜんぜん違うところもある日本とスウェーデン。なんでも真似をすればいいというわけではなくて、素敵だな、いいな、と思うことから始めていけたらいいですよね。
とくにこの対談では、人との関わり方で学びになるところがたくさんありました。もっとも身近な社会である「家族」との関係やコミュニケーションを大切にすること。それによって、自分自身が豊かな気持ちになれるのはもちろん、子どもたちにも良い影響があるのだなと感じました。
また、北欧の方たちは、「今」を大事にしている印象を受けました。私たちはつい先の先のことまで考えて、心配や不安を背負いすぎてしまうところがあるように思います。そういった姿勢は、時に大事なものを取りこぼしたりすることもあります。子どもの将来のために一生懸命働きたい。その気持ちは自然なこと。だけれども、今この時しかない子どもとの時間、二度と戻らないかけがえのない日々を、もう少し味わってみてもいいのかもしれません。両親やおじいちゃんおばあちゃんと時間を共有できることも、あたり前ではありません。そのことを心に留めて、「今」会えることに感謝し、行動に移したいと思います。まもなくGWですし、そんな意識で家族に会いにいくのもいいですね。
そして、そうした親の姿を子どもたちに見てもらって、家族文化を育んでいけたら素敵ですね。
ジミーさん、気づきの多い対談をありがとうございました!
ジミーさんにも会える「北欧の暮らし講座」は毎月第3日曜日に開催中。ぜひご参加くださいね。家づくりを検討されていない方でも大歓迎です!
それではまた。西三河を中心に、安城市・刈谷市・高浜市・岡崎市・西尾市で注文住宅、新築一戸建てを手掛けるKAKAの今井でした。