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2023.04.25
【対談】ジミーさんに聞く、北欧のハナシ②
こんにちは。以前こちらのコラムで、ジェイアール名古屋タカシマヤで開催されている「ていねいに美しく暮らす 北欧デザイン展」についてご紹介しました。行かれた方はいらっしゃいますか?
さっそく見てきたKAKAスタッフが、「すごくよかった!」と話していましたので、今回はそこに触れていきたいと思います。
会場では北欧の映像が流れていて、その景色が安城の田園風景とそっくりだったとのこと。KAKAのある安城市は日本のデンマークと呼ばれています。北欧に惹かれる日本人は多いように感じますが、実は毎日見ている風景によく似ているという点にも何かしら理由があるのかもしれませんね。
また、19世紀後半から末にかけて、デンマークのアーティストやデザイナーたちは日本の影響を受けていたそう。分野は多岐にわたり、建築、インテリア、ファッション、照明、家具などのデザインで、独自の芸術表現として取り入れ、さらにその奥にある思想まで学び取ろうとしていたようです。
『北欧と日本は両思い』というキーワードが会場に掲げてあったようですが、どちらかというと日本の片思いのようなイメージでいたので、これは新鮮に感じました。でも、これほど日本で北欧デザインのものが好まれるのには、こうした歴史的な背景や共通点があることを知って、腑に落ちるところもあります。北欧インテリアや雑貨、暮らしそのものに惹かれる私たち日本人の感覚は、ある意味当然なのかもしれませんね。
良いデザイン、美しいデザインは、日々の暮らしを豊かにしてくれると考える北欧の人々。男女平等性の高い社会の中で、いち生活者として暮らすデザイナーが、モノを使いながら、さらなる美しいものを生み出しています。
作り手と使い手。お互いの美意識が良い循環となって、美しいデザインのある暮らし、豊かな社会を築き上げてきたのです。
これは、先日平澤まりこさんがVoicyで話されていたことにも通じていました。
be a good day radio #29 やらないという選択 私がやらない3つのこと
こちらの放送に、「売り手によし、買い手によし、世間によし」を示す「三方よし」という言葉が出てきました。売り手も買い手も満足して、さらに社会貢献もできる、という近江商人の経営哲学です。何かを生み出すのなら、みんながいい方に向かっていく「三方よし」じゃないといけないな、ということを平澤さんは話されていました。(平澤さんのVoicy、ぜひ聴いてみてください!)
作り手だけのエゴではいけないし、売り手だけの利益主義でもいけない。買う人もその価値を分かって買う姿勢が必要。作り手の思いに賛同して、そのお金を払う価値があると思えるものを選ぶ。
北欧では、暮らしにものを加えるとき、自分たちの暮らしに照らして、じっくりゆっくり考えるそうです。そうして迎え入れたものは、愛着を持って長く大切に使われます。家族とともに育ち、次の世代へと受け継がれていく。豊かな家族文化ですよね。
美しさが良い社会を生むという思想、これは日本人にはまだまだ薄い感覚だと感じます。北欧のデザインに影響を与えたという日本なのに、どうしてこのように違ってしまったのでしょうか。美しくて良いデザインのものは、日本でも手に入れることはできます。でも経済的に豊かな日本では、モノは新しければ新しいほうがいい、壊れたら買い替えよう、という感覚が強いように思います。「価値のある家具を受け継ぐ」といったことをリアルにされているご家族はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。
また、暮らしや生き方において、「自分はどう思うか」を問い、「自分で変えていく」意識がなかなか持てないように感じます。これはKAKAがこのコラムで繰り返しお伝えしている「主体的に動く」ことにもつながります。より良くありたい、と思ったのなら、他人任せにせずに自ら行動を起こしてみる。行きたい場所に足を運ぶ。会いたい人に会いに行く。小さなことでも、そういった行動の積み重ねが、自分を変え、暮らしを変えていくことになるはずです。
どうも外に刺激や癒しを求めてしまいがちな日本人ですが、自分の家で自分の心を豊かにすることができたなら、大げさではなく人生が変わると思います。車にはお金をかけるけれど、家具にはそれほどかけない。車に乗る時間よりも、あきらかに家にいる時間の方が長いのに、なんだか残念ですよね。家で過ごす時間がなにより幸せ、そう思える暮らしの提案を、KAKAは発信していきたいと思っています。
「大切な窓」「コーナーごとの光」。他にも家づくりや暮らしづくりのヒントであふれる北欧デザイン展だったようです。KAKAオーナーさまはもちろん、北欧に少しでも興味を持っていらっしゃる方は、ぜひ足を運んでみてください!
また、KAKAで毎月開催している「北欧の暮らし講座」へも、お気軽にご参加くださいね。
それではまた。西三河を中心に、安城市・刈谷市・高浜市・岡崎市・西尾市で注文住宅、新築一戸建てを手掛けるKAKAの今井でした。