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インタビュー 2023.02.28

「エッセ」のお二人にインタビューしてきました

こんにちは。先日オープンしたイタリアンレストラン「エッセ」。このコラムを読んでくださっている方の中には、もう行かれた方もいらっしゃるかも知れませんね。

エッセをオープンさせたのは、シェフの早川さんとサービスの伊藤さん。このお二人にKAKA代表の長谷を交え、いろいろとお話を伺ってきましたので、その内容をお伝えしたいと思います。

簡単に自己紹介、これまでの経歴を教えてください

早川さん:自分はもともと子どものころから料理人になりたくて、高校卒業と同時に調理師免許を取得しました。三河安城にあるホテルのカフェ部門に就職して、店舗を異動しながら15年くらい経ったころ、相方(伊藤さん)と出会って。一緒に店をやれたらいいよね、それならお互いに一流のお店で修行して、勉強したことを持ち寄ってお店をやろう!という話になりました。
僕はミシュランの星を持っているレストランの姉妹店に就職をして。そこでパスタをはじめいろんな技術を学ばせてもらいました。ある程度めどがついたので物件を探そう、ということになり、KAKAさんという素敵なところに出会って。で、助けてもらいながら今に至るような感じです。

伊藤さん:僕は当初ブライダル業界でプランナーの仕事がしたいと考えていたんです。けれど就職したら、サービス係に配属になってしまって。そこで一度心が折れたんですけど、社内でいろんなシェフやサービスの先輩に出会ったことでどんどん面白くなってきて、プランナーよりもサービスの仕事にやりがいを感じるようになりました。
それで、早川さんのいるところに異動になったんです。彼はいろいろやりたいことが頭の中にあって、それを体現してくれる表の人間を探していて。じゃあ自分と一緒にやろう!となって。その時点で、「いつか店をやりたい」っていうのはお互いの中に沸々とあったんだけれど、忙しくて辞めれないし、あえて口にすることはありませんでした。
ところがそのタイミングでコロナが流行ってしまって。会社のカフェ部門もレストラン部門も解体。正直やりがいが見出せず、この先どうしようかと。ここで初めて「お店をやろう」って口にしたと思います。お互いの気持ちを確認できて、今となってはコロナに感謝しています。

KAKAのテナント募集を見て、ここにしたいと思った理由は?

伊藤さん:一般的にみんなが思う店っていうのは、大きな道沿いにあって広い駐車場があって駅から近くて、っていうものだと思うんです。自分たちが探していてもそういう場所が多かったですし。もちろんそういう場所もいいんですが、KAKAさんの独創性に惹かれたというか…。こんなところにあるの?っていう隠れ家的な雰囲気もありかなと。認知してもらえるまでには時間がかかるかもしれないですけれど。

早川さん:テナントをいろいろ探していて、ここの募集を見たときに、「いったいどういうことだろう?」って思って(笑)。「え?これは家?庭が共有??」って。とりあえず一回見てみようと。それで、来てみたらめちゃくちゃいいじゃん!って思って、すぐに連絡させてもらいました。まさに一目ぼれというか。普通のテナントではこんなロケーションまずありえないです。季節感とか癒される空間っていうのに心奪われてしまいました。

長谷:その時に早川さんが言われていたのが、「疲れてきた人が、庭を見て季節を感じて、料理でお腹も心も満たして、その時間をゆたかに過ごしてもらいたい」っていうことでした。

早川さん:北欧のヒュッゲとかフィーカの概念に憧れがあって。もともとホテルの朝食でそういうことができないかなって考えていたんです。この空間ならそれが再現できるなって思いました。

長谷:早川さんは地元の安城出身なんですよね。お二人とも名店で働かれてきて、より広い視野で学ばれてきた方が、地元のこともできるっていうのは強いと思っていて。いろいろ回ってきた分だけ知識も経験も深みがある。遠回りだと思うことも、全部使えるはず。名店クラスのものが地元の食材でいただけるなんて、ありがたいですね。

社長から見たお二人の第一印象は?

早川さんは、清らかな人だなって思いました。純粋で優しくて、やわらかいイメージ。料理もそういう感じで、女性的というか。
逆に伊藤さんは男らしい雰囲気。黒の服装でビシッと決めてきたんで。実はそこが、最初は戸惑ってしまって。どっちの路線で行くんだ?って(笑)。でも店舗づくりが始まって伊藤さんと話しているうちに、モノづくりが得意な職人タイプっていうのが分かってきて。そこで思ったのが、やわらかさの中にエッジを効かせるのが伊藤さんなのかなって。優しい早川さんの料理にスパイスをかけて「かっこいい」をプラスしていくというか。そういう二人の関係性がすごくいいなと思っていて。補い合っていていいコンビですよね。男女問わず、幅広いお客さまが来ると思います。

KAKAとのお店づくりはいかがでしたか?

早川さん:僕らがあんまり時間をつくれなくて、長谷さんが引っ張っていってくれました。他のテナントだったらこんな風にスムーズに進まなかったと思います。

長谷:お二人とも忙しすぎたからね(笑)。僕はとにかく汲み取る作業をしなくちゃいけないと思っていて。もともと空間がシンプルだから、それをうまく使っていきたいなと。もちろん予算もあるので、そのなかでできるだけ個性を出しつつ、いいところで収まるようにゴールを思い描いて。

早川さんのつくる料理は本物だから、それに建築が負けちゃいけない。だから偽物のクロスとかは使えないなと。身を置いたときに本物の椅子や照明があって、そこに本物の料理が来てっていう。それをどう具現化しようかなってずっと考えていて…。ある時ゴールドの照明(ゴールデンベル)を伊藤さんに見せたら目がキランとしたからこれはいけると(笑)。それで、これをベースにして、黒いアントチェアで空間を引き締めて。これなら表現として成立する空間になるって、方向性が決まりました。

壁や床の塗装は、全部お二人で塗ってくれました。トイレの壁は伊藤さんのアート作品。職人さんたちが「すごいね、プロだね!」って言ってましたよ。

伊藤さん:あれは、やろうと思った勇気がすごかったんだなって今になって思います(笑)。やっちゃえ精神で。

長谷:今回のお店づくりはコラボレーションでしたね。一方的にこっちが進めるんじゃなくて、アイデアを出し合いながら一緒につくっていった感じです。僕のなかでは、伊藤さんのスパイスを効かせながら、早川さんのやわらかい雰囲気で収めていきたいっていうことを、常に考えていました。
あとは早川さんのおいしい料理が並んで、伊藤さんのサービスがあったら完璧なんじゃないかと。

目指すゴールを思い描いて、そこに向かって相手のことを思いやりながら、工夫して行動する。その結果生まれたものが、オリジナルの価値。それは、設計者も料理人もサービスの人間も同じだと思います。

気に入っているところ、こだわったところはありますか?

早川さん:窓を大きくとってもらって、庭がよく見えるところですね。ホテル時代は閉鎖的な空間だったので、外がちゃんと見えるっていうのに憧れがあったんです。お客さまはもちろん、料理をする自分も気持ちがいいです。

伊藤さん:やっぱりトイレですかね(笑)。壁もそうですが、古材が効いていてかっこよくなりましたよね。
僕は、店の中に入ったら「こうなってたんだ!」ってギャップを感じてほしくて。外観は白が基調できれいな感じにまとまっているけど、中はこうなってるんだっていう。
ホテル時代も、ぴりっとした雰囲気があるけど、自分たちはカフェだからカジュアルにいきたくて、壁や扉を壊したりサッシの色を変えたりしてたんです。それが、ここではトイレなのかもしれないです(笑)。アクセントがほしいなと。

長谷:おもしろいですよね。そこは住宅と店舗との違いがあって。僕たちは長く使われることを念頭に考えているから。学ばせてもらうところもありました。

お互いのことをどう思っていますか?

伊藤さん:早川さんは、料理人としては変わってるのかもしれません。これだけ他人の意見を聞く人はいないです。「この味どうかな?」とか「盛りつけどう思う?」って聞いてくるんですよ。
彼は料理人だから、本当は一人でお店をやれるはず。でも僕を誘ってくれた。料理ができない僕を選んでもらったからには、それに応えたいですね。

早川さん:彼は僕にないものを持っているんです。長谷さんのいう「男らしい」っていうのがそこになるのかな。魅せるセンスがすごいなって。写真の撮り方ひとつでもこだわってやってくれますし。だから一緒にやりたいなと思って。
味覚も信頼してるんです。「この味どう思う?」って聞いたらちゃんと意見を言ってくれるし、盛り付けのセンスもある。なんかしっくりこないっていうときに二人で相談してやれる。それがちょうどいい。重要な人物ですよ。一緒にやれてありがたいですね。

伊藤さん:なんか恥ずかしくなってきました。働きづらい(笑)

長谷:いいお話が聞けました(笑)。今日はお忙しいなか、ありがとうございました!

・・・

いかがでしたでしょうか。素敵なお話を聞かせていただき、最後はグッときてしまいました。
KAKAビレッジ内にできるレストランということで、私たちにとっても初めてのことだらけの店舗オープン。テナント募集をはじめた日から今日まで、あっという間だったような気がします。

上のインタビューでも語っていますが、代表の長谷が、「地元でやりたい」「食を通してゆたかな気持ちを提供したい」というお二人の想いに共感したところから始まった店舗づくり。
KAKAも、最後は地元に貢献したいという思いがあります。子どもたちが、登下校のわずかな時間でもゆたかさに触れるような街並みをつくりたい。幼少期に過ごした家族時間があったかいものであってほしい。
KAKAの家づくりとエッセのレストラン、媒体が異なるだけで、目指すゴールは同じように感じました。そんな方たちと一緒にできるのは本当に幸せなことで、これからお互いの頑張りが近くで見られることを嬉しく思います。

長谷はこんなことも言っていました。
「自分も独立して何もないところから始めたから、怖さもわかる。でも何もしなければ人生はつまらない。そこに飛び込んでいった二人の姿勢が嬉しくて。大変だけど頑張られたなって思って。応援してます!」

皆さん、「トラットリア エッセ」をどうぞよろしくお願いします^^
西三河を中心に、安城市・刈谷市・高浜市・岡崎市・西尾市で注文住宅、新築一戸建てを手掛けるKAKAの今井でした。

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